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塾対象説明会レポート:吉祥女子中学校

2017-07-28

カテゴリー:塾対象説明会レポート2017,

 吉祥女子中学校は、武蔵野市吉祥寺東町にある女子の完全中高一貫校です。来年、創立80周年を迎える学校で、西荻窪の駅から徒歩8分、閑静な住宅街の中にあります。

 校内はとてもきれいで、校舎は2003年に新しくなり、生徒の交流の場としてカフェテリアや、噴水のある中庭、1号館の屋上には屋上庭園もあります。2号館と3号館をつなぐセンターブリッジには、「SEVERVS TIBI ALIIS FACILIS ESTO・MMⅢ」(自己に厳しく他に優しく2003年)、1号館シンボルタワーには、「VERITAS」(真理)など校舎に、ラテン語でモットーが刻まれています。



センターブリッジです。


 中学1年生から高校1年生までは共通のカリキュラムを履修し、高校2年生から進路目標に応じて、<文系><理系><芸術系>に分かれ、高校3年生から、文系はさらに<国公立文系><私立文系>に分かれます。

 創立80周年記念事業として新5号館の建設を行います。新5号館には、8つの普通教室と多目的教室、最上階の3階には大小2つのカフェテリアなどがあり、外観は本館(1号館、2号館、3号館)と一体的なデザインとなります。今年度7月に着工し、来年平成30年9月に完成予定となっております。

 校章は「なでしこ」の花を型どったものです。「なでしこ」のように清く、美しく、強く、正しく伸び育つことを願って決められました。中央の模様は吉祥の頭文字Kをドイツ語の花文字で表したものです。

 アメリカ、オーストラリア、カナダ、中国、韓国に姉妹校・友好校があります。
 国際交流として、カリキュラムに含まれているものとしては、「カナダ語学体験ツアー」があります。中3生を対象とし、毎年秋に行われています。姉妹校QMSを訪問し、4泊5日のホームステイを含む、8泊9日のツアーとなっています。
 希望者対象のものとしては「オーストラリアセミナー」「アジア研修ツアー」があります。「オーストラリアセミナー」は、高校生を対象として、夏休みに実施しています。約2週間の英語研修を行う17日間のセミナーです。「アジア研修ツアー」は高校生を対象として、春休みに実施しています。
 また、高校生を対象とした、留学制度もあります。10か月以上12か月以内海外の高校に在籍し、学習を希望する場合は取得した単位を認める制度もあります。

難関大学へ多数の合格
東京大3名、京都大3名、一橋大9名、東京工業大2名、お茶の水女子大5名、東京外大4名、東京農工大11名、東京学芸大2名、首都大学東京2名、横浜国大2名、千葉大7名、埼玉大3名、筑波大4名などの国公立大に計90名(うち現役74名)合格
早稲田大79名、慶應義塾大37名、上智大50名、東京理科大54名、国際基督教大6名などの最難関私立大に計226名(うち現役195名)合格
明治大115名、青山学院大19名、立教大54名、中央大35名、法政大56名、学習院大5名などの難関私立大に計284名(うち現役249名)合格
津田塾大10名、東京女子大53名、日本女子大33名などの女子大トップ校に計96名(うち現役90名)合格
医学部医学科へは、国公立大15名(うち現役12名)、私立大59名(うち現役25名)合格



吉祥女子中学校の正門です。


平成29年度中学入試結果
応募者数
第1回 466名(H28年度 525名)
第2回 745名(H28年度 840名)
第3回 573名(H28年度 696名)

受験者数
第1回 442名(H28年度 498名)
第2回 494名(H28年度 585名)
第3回 307名(H28年度 429名)

合格者数
第1回 225名(H28年度 217名)
第2回 204名(H28年度 189名)
第3回  45名(H28年度  33名)

合格者平均点(国語100点、算数100点、社会70点、理科70点)
第1回 国語74.2点、算数66.0点、社会48.3点、理科51.4点
第2回 国語76.5点、算数79.0点、社会51.3点、理科54.2点
第3回 国語78.0点、算数74.2点、社会48.7点、理科50.4点

合格者最低点(340点満点)
第1回 216点
第2回 234点
第3回 240点

各科目から
国語
 国語で出題する文章は、説明的文章一編と、随筆や物語などの文学的文章一遍を組み合わせています。ここ数年は漢字を問題文からではなく独立して出題することが多く、合計3題になっています。
 記述問題は、短いものが20字〜50字。これを数題出題します。長いものは70〜100字程度、各回とも1題です。長い記述問題は、文章の内容を読み取ってまとめるものもあれば、受験生自身の体験を、本文の内容に関わらせながら書くものもあります。また、選択肢問題であっても本文の内容や筆者の考えを身の周りの具体例に照らし合わせて考えさせるものもあり、読解のほかに考えを展開することができるかどうかをみるようにしています。

算数
第1回・第2回・第3回ともに大問を5題出題します。
大問1では、計算問題と1行問題を合わせて7題ほど出題します。算数の問題を解く上で、速く正確な計算力と基本的な文章題の処理能力は不可欠です。大問1は、受験生の基礎的な学力を確認する問題となっています。
大問2と大問3は、1行問題より少し難度の高い文章題を出題します。難度が高いとはいっても、複数の設問に分けて誘導していきますので、そこからヒントや法則性に気付けばスムーズに完答できる程度の問題になっています。
大問4、5は応用問題です。自分で考え、自分で解決する力を持っているかどうかを確認する目的で出題しています。大問2や大問3と同様に細かい誘導やヒントを入れながら出題していきますので、これら一つひとつの設問の意図をしっかりと理解することが、完答するための鍵となっています。
大問1は基本問題ですので確実に得点を重ねてほしい部分です。大問2以降については、それぞれの前半の設問は問題内容を読み取ることができたかどうかを確認する問題であったり、その次の設問を考えるための準備や誘導であったりします。
記述式問題の解答は、図や表を用いても構いませんし、「→」などの記号を用いて書いても結構です。答えが合っていなくても、加点できる要素があれば部分点をつけていきます。少しでも構わないので、途中の式や考え方などを書くようにしましょう。その際、書いた途中の式が何を表している式なのかを書くとなお良いでしょう。

社会
吉祥女子の社会の入試問題は、社会的事象に対する関心の有無、基本的知識の確認、それぞれの事象の相互関連性やその背景について理解する力を問うことに重点を置いて出題しています。
問題は、各回とも歴史分野、地理分野、公民分野からそれぞれ1題ずつ、計3題の大問で構成されています。その際、小学校における社会科の履修情況を考慮して、歴史分野・地理分野の大問に比べ、公民分野の問題の配点は少なめに設定しています。問題傾向は、各回とも大きな違いはありませんが、平成29年度入試の各回ごとの出題テーマを以下にあげておきます。

第1回
1 祭りの歴史をテーマにした歴史分野の問題
2 人口変動をテーマにした地理分野の問題
3 日本の平和主義をテーマにした公民分野の問題
第2回
1 火に関わる歴史をテーマにした歴史分野の問題
2 オリンピック、パラリンピックをテーマにした地理分野の問題
3 政治参加をテーマにした公民分野の問題
第3回
1 桜をテーマにした歴史分野の問題
2 ジオパークをテーマにした地理分野の問題
3 格差や富の再分配をテーマにした公民分野の問題

以上のように、各大問はあるテーマにそって作られていますが、実際の各設問はそのテーマに限定せず、幅広い分野から出題しています。ですから、どこかの分野や範囲に集中的に力を入れるということではなく、まずは基本的知識をしっかりと確認し、全体をまんべんなく学ぶ堅実な勉強を心がけてほしいと思います。設問の数は、平成29年度第1回は38問、第2回は40問、第3回は39問でした。
設問の形式は、基本的な用語の知識を確認する記述式問題をはじめ、ある事柄についての正確な理解や詳細な知識を問う正誤判定問題、社会的用語をはじめ地図やグラフ内の記号などを選択させる問題、出来事が起こった順番に並べ替える問題など、多様です。

また、吉祥女子では、図表の読み取りや歴史上の事象・現代社会の問題の背景にある因果関係などを問う、1行程度(字数指定の場合もあります)の記述問題を出題しています。こうした問題を出題するのは普段から社会的用語の意味や、ある出来事が起きた背景や理由を考えながら学ぶ姿勢を持ってほしいからです。地理分野では図表・統計問題も必ず出題しています。教科書や参考書などに載っている資料をじっくり読み込んで、考える習慣をつけてほしいからです。公民分野では時事的な知識を問う問題を必ず出題しています。常に社会に対して関心を持ち、新聞やテレビを通してニュースに触れてほしいからです。その際、ニュースの内容と普段学習している事柄を結びつけて考えるとより理解が深まります。
また、分野によっては問題文を設けずに出題される場合もあります。

理科
第1回、第2回、第3回ともに物理・化学・生物・地学の各分野から大問1題ずつ、計4題出題します。各大問の配点もほぼ同じ割合となります。また、吉祥女子では実験実習を通して科学的事項への関心と思考力を養うことを目的とした授業を展開しています。そこで、次の①〜③を確認することに力点を置き入試問題を作成しています。
① 科学現象に関心があり、実験や観察を積極的に行っているか。
② 実験結果を表やグラフにまとめて整理し、それを読み取って分析できるか。
③ 現象を考える上で必要な知識や、現象を整理する上で必要な計算力が身についているか。
これらの点を踏まえて、物理・化学・生物・地学の各分野から、できるだけ身近な科学現象を題材に出題しています。したがって入試対策としては、以下のことが大切になります。
A 日頃から身の回りの現象に目を向け、ニュースなどで取り上げられる自然科学に関する出来事にもよく目を向けておく。
B 学校の授業で行う実験・実習に自ら積極的に取り組む。
C 表やグラフの書き方を身につけ、それらから情報を読み取って分析できるようにする。
D 基本的な科学知識を身につけ、確実な計算力を養う。
また、各大問では最初に基本的な知識や計算力を確認する導入問題を、次に与えられた条件から考える問題を出題するようにしています。基礎的な知識・計算力に加えて、科学的な思考力も必要です。日頃から様々な科学現象に興味を持ち、なぜそうなるかを考えるとよいでしょう。



シンボルタワーです。


平成30年中学入試について
試験日・募者人員・受験科目
第1回 2/1 114名募集 国語・算数・社会・理科
第2回 2/2  90名募集 国語・算数・社会・理科
第3回 2/4  30名募集 国語・算数・社会・理科

平成29年度大学入試結果(合格者数)
国公立大 90名(H28年度88名)
 東京大3名、京都大3名、一橋大9名、東京工業大2名、お茶の水女子大5名、東京外大4名、東京農工大11名、東京学芸大2名、首都大学東京2名、横浜国大2名、千葉大7名、埼玉大3名、筑波大4名 他
私立大
 早稲田大79名、慶應義塾大37名、上智大50名、東京理科大54名、ICU6名
 明治大115名、青山学院大19名、立教大54名、中央大35名、法政大56名、学習院大5名 等
卒業生数251名



グリーンコートです。

 最後に、次回の学校説明会は、9月16日(土)で、小6が10:30〜12:00、小5以下が14:00〜15:30になります(予約不要)。内容は、小6が、特色と入試について、授業内容と入試問題について、中学校生活について、学校紹介DVD、保護者の話、小5以下が、特色と入試について、中学校生活について、卒業生の話、保護者の話、学校紹介DVD(説明会の前に上映)です。
 文化祭(吉祥祭)は、9月23日(土)、24(日)の9:00〜16:00で行われます。

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